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鉄な、しかもディープな話を。。。

某seafrontsさんから、“車体の横に書いてあるキフとかっていう記号は何だんねん?”という質問がありました。

語ります!思いっきり語ります。
とはいうものの、この記号の意味には数字的な意味合いも多分に含まれていますので、ちょっとお勉強してしまいました。

まず、機関車の場合。
僕の好きなEF63を例にしましょう。
まず最初の“E”はElectric locomotive:電気機関車のことです。
ディーゼル機関車ではDieselの“D”となります。
Steam locomotive:蒸気機関車はというとこの最初の記号が省略されてしまいます。
2番目の“F”は動輪の数を示します。ABCDEFGHの順に動輪の数が増えていきます。“A”と“G”はありません。。。Fはアルファベットの6番目ですから動輪の数は6軸ということです。
その次の数字がちょっとややこしいです。
電気の場合
10〜20台:最高速度85キロ未満の直流機。
30〜40台 :最高速度85キロ未満の交直流機
50〜60台:最高速度85キロ以上の直流機
70〜80台:最高速度85キロ以上の交流および交直流機
90台:試作機
ディーゼルの場合
10〜49:最高速度85キロ未満
50〜89:最高速度85キロ以上
90台:試作車
但し、SLの場合はこのような速度等の規定ではなくって、形で決まっています。10〜49:タンク車
50〜99:テンダー車
タンク車は“石炭・水を機関車本体に積載する”、テンダー車は“石炭水を積む炭水車を連結している”。だそうです。
この辺はcancanさんが詳しいかも。。。
けど、例外もあるみたいです。昔碓氷峠を走っていたEC40,ED40,ED41,ED42のアプト式機関車は直流機やったと思うんですけど。。。交直やったんかなあ。。。
で、その後の“23”は車番です。この場合23番目に作られたEF63型機関車ということです。
これは国鉄時代の決め方でして、JRになってから色々出てますねん。。。EF200とか。。。200て何やねんなあと。。。

んで持って、この後には後述の客車・気動車・電車もそうですが、製造順を示す番号が付きます。

次に、客車いきましょう?
じゃあ、僕が新婚旅行で乗ったトワイライトエクスプレスの2号車“スロネ25”を例にしましょう。。。
まず初めの文字は車重です。
コ:見たことないなあ。。。とりあえずは22.5トン未満だそうです。
ホ:これも見たことない。。。22.5トン以上27.5トン未満だそうです。
ナ:これ以降は知ってます。27.5以上32.5未満
オ:32.5以上37.5未満
ス:37.5以上42.5未満
マ:42.5以上47.5未満
カ:47.5以上
です。
次の“ロネ”の部分は種別をあらわします。
ロ:二等車→グリーン車
ハ:三等車→普通車
ロネ:二等寝台→A寝台
ハネ:三等寝台→B寝台
シ:食堂車
テ:展望車
ユ:郵便車
ニ:荷物車
ヤ:事業用車
ル:配給車
エ:救援車
なんてことになります。んで持って、ここにもう一個“フ”が付く場合がありますねん。これは緩急車といって、手動式ブレーキを搭載した客車のことで、この手動ブレーキを操作するための乗務員室(車掌室)が車端部に設けられています。また、緩急車は編成端部に連結するのが原則であるために尾灯を備えています。
この次の2けたの数字がこの客車の形式を示します。一応数字で用途や構造がが決まっているみたいです。。。
10台:軽量構造客車
20台:特急用固定編成客車
30〜50台:一般型客車
60台:鋼体化客車
70台:戦災復旧客車
80台:和式客車
90台:特殊車
最後に機関車と同じで製造ナンバーがつきます。けど、例えば、1113の場合は単純に1113番目に作られたのではなくって、改造されて1000番台を名乗るようになって113番目のものかもしれません。。。素直に信じられるのは有名なD51型蒸気機関車だけですね。あれは正身1000台以上製造されたはずですわ。
次は気動車です。
気動車もちょっとややこしいんですが、
僕の小学校の頃の思い出の中にいつまでも生きているキハ20で説明しましょう。
最初の“キ”は気動車のキです。気動車の場合がほぼ例外なく“キ”で始まるはずです。
次の“ハ”は客車と同じでイロハのハです。普通車のことです。グリーン車だったら“ロ”になりますな。時々半分グリーンなんていうのがありまして、こういうのは“キロハ”といいます。
食堂車は“キシ”ですね。
その他は、
ユ:郵便車
ニ:荷物車
ヤ:事業用車
なんかがあります。
この後の2桁の数字はどんな気動車かを示します。
01〜09:機械式
10〜19:小断面、エンジンは1機
20〜29:エンジン1機
30〜39:通勤型気動車、エンジン1機
40〜49:エンジン1機
50〜59:エンジン2機
60〜79:大出力エンジン付
80〜89:特急型気動車
90〜99:試作車
でございます。“ふ〜ん”といったところです。
2桁の数字のあとの方にも意味がありますねん。
0〜4:両運転台
5〜9:片運転台
だそうです。
その後の数字は製造順ですね。
さてややこしいのは、新系列の気動車ですねん。この辺は僕は余りよう知りませんが、一応解説しておきましょう。
キハ181を例に。。。
キハの部分は同じ意味です。
問題はその後の3けたの数字。
最初の“1”の部分はエンジンの種類だそうで、
1〜2はディーゼルエンジン。
他には“3”というのがありまして、ガスタービン車です。(実際に営業運転はされませんでした)
次の“8”に相当する部分は、使用種別を示しているそうです。
0〜4:一般型
5〜7:急行型
8:特急型
その次の“1”は何なんでしょ?調べてもわかりません。。。この新系列の気動車の時代になると、固定編成で使用されるようになってきていますので、多分ですが、その系列車輛の一群として、“トイレ付”であったりのマイナーな違いにより数字が変わると思われます。。。

次は電車ね。
僕が好きなのを例に出してるのですが、僕が好きな電車はというと、やはり碓氷峠を走っていた、189系ということになりましょうか。。。
クハ189を例に。。。
最初の“ク”はその車輛のもつ設備というか性能というか。。。
ク:運転席の有無です。あるものは“ク”がつきます。
モ:モーターが付いた車輛です。
サ:運転席もモーターも付いていない付随車です。
運転席付のモーター車は“クモ”になります。
次の“ハ”はやっぱり普通車です。
グリーンなら“ロ”
食堂車なら“シ”ですね。
その他は。。。
ロネ:A寝台車
ハネ:B寝台車
ユ:郵便車
ニ:荷物車
ヤ:事業用車
ル:配給車
ここでちょっと捕捉。事業用車と配給車について説明しときます。
営業用の列車にこれらの車輛がつながっていることはありませんが、線路の補修であるとか、工事の際に人を運んだりであるとか、保守点検に使用されますねん。事業用車の中に配給車や客車の項目にあった救援車も含まれるようですが、配給車救援車の種別は別に表記されます。
次は3けたの数字です。
189の“1”の桁は電気の種類です。
1〜3:直流
4〜5:交直流
6:予備
7〜8:交流
9:試作
“8”の桁は使用用途です。
0:通勤型
1:近郊型
5:特急・急行型
8:特急型
最後の“9”は原則的に電車の登録順に着けられますが、この“9”には特別に意味がありまして、“9”は碓氷峠を通過できるようにEF63との協調運転設備を有しています。この協調運転設備装備車輛では、車番の前に“●”マークがついたんとちゃうかなあ。

最後、貨車です。
現在は、貨車はコンテナに統一されてしまって、昔みたいに連結している数を数えて喜べるのもなくなってしまいました。(悲)
僕が好きな貨車はやっぱりコンテナで、コキ104型です。
“コ”はコンテナ車です。現在はコンテナ車とタンク車(“タ”)、大型車(“シ”)くらいしかないですが、昔はいっぱいありました。
ワ:有蓋車
レ:冷凍車
ツ:通風車
カ:家畜車
ウ:豚積車
ト:無蓋車
チ:長物車
ク:車運車
ミ:水運車
ホ:ホッパ車
セ:石炭車
ヨ:車掌車
キ:雪かき車
などがあったようです。
その次の“キ”はcancanさんの説明にもあったように積載荷重を示します。
ム:14〜16トン
ラ:17〜19トン
サ:20〜24トン
キ:24トン以上

ふう〜、seafrontsさん、こんなもんで堪忍してください。。。

3000字を越える長文失礼しました。m(__)m
by tamz_ortho | 2007-03-26 13:33 |