人気ブログランキング | 話題のタグを見る

2002年、奥高野

2002年、奥高野_c0107075_19431845.jpg

これは、2002年5月26日です。





oookaさんから某掲示板に書き込みがありました。
“南城ヶ森林道というのを走りに行きませんか”と。。。。
この南城ヶ森林道というのは、高野龍神スカイラインの最標高地点あたりから西側の尾根道をず~~~~~~~っと走っていくロングダート林道なのです。
その昔、CycleFieldという雑誌がありまして、その中に“林道一本道”かなんか言う企画があって、第3号に紹介されていたのがこの南城ヶ森林道だったのです。行きたくて行きたくて、ず~っと考えていたんですけど、このエリアはなかなか一人でよう行きませんで、oookaさんの書き込みに飛びつきましたわ。

ルートの相談に入りますが、南城ヶ森林道だけを走るのはおもしろくないし、もったいないので、高野山スタートにして、そのあとは有田川沿いを走りましょうと。。。。ちょっとしんどいかもしれませんけど、有田川の適当なところから高野龍神スカイラインに上り返し、上りついたらあとは下り基調の林道を楽しめばいいと。。。
しかし、ここからが問題です。
ゴールは?
南城ヶ森林道を走破して、八斗薪峠越えたら龍神なんだけど。。。。

まあいろいろ悩みました。バス輪行で高野山へ戻るとか、一気に田辺まで走り抜けて輪行で高野山に戻るとか。。。。最終的にはタクシー輪行という話まで出てきました。。。
でも、輪行前提にすると、龍神で温泉入られへんし!
僕は、これが許せませんでした。
ツーリングのあとは“温泉入ってさっぱりしないと!”
で、考えたのが、前夜のうちに龍神入りして、車中泊。
早朝から龍神~高野山を僕だけ自転車で走っていく。ほんでからoookaさんと合流して、高野山からツーリングを楽しみ、龍神でゴール。二人はめでたく温泉入れますから!!!

いざ当日。当時まだ有料道路だった高野龍神スカイライン、九時半を過ぎたら料金所が閉まって無料でしたわ。。。高野山から走りながら、“明日はこれを自転車で逆走するのか”と思うとかなり複雑でした。。。車のデポ地として考えていた龍神の道の駅に行くと、満車?しかもスカイライン無料になってるから車多いし!こんなん寝れへんわ!
で、小森谷の方に入っていくと、ええ駐車スペースがありました。川の流れを聞きながら安らかに就寝。。。って、川の音うるさいし!

ほとんど寝れないまま、五時半頃に高野山を目指します。まだ開いていない料金所を通過して、護摩壇山まで13km800mのヒルクライムです。
高野山までは40km程なので、朝練に毛が生えたようなもんや!と思っていましたが、よう考えたらアップもクソも無しです。13km800mといっても途中下りとかもありますので、登りの部分の勾配は結構なもので、出てくる看板は8%9%は当たり前、10%もしょっちゅうです。。。

2002年、奥高野_c0107075_19452069.jpg

(途中にあった、恋小袖の滝。。。この直後、目の前をイノシシが横切りました)



へろへろになって、もうあかん!と思う頃、護摩壇タワーが見えました。
それが、壁紙写真だす。(前置き長ぁ~~~~)


さあ、高野山まで下りかと思いきや、尾根道ですからかなりしっかりアップダウンがあります。10%表示も見れます。
もう走りたないわ!と思った頃、料金所出現。
自転車はなんぼかいな?
おっちゃん曰く:“どっから入って来たんや?”
僕:“すんません、龍神の料金所まだ開いてなかったんです”
おっちゃん:“は?龍神から?ほんまかいな?”
僕:“ほんまに開いてなかったんです”
おっちゃん:“いやいや、ほんまに自転車で走ってきたんか?”
僕:“はあ、まあ、エンジンついてたら楽でええんですけどねえ。。。”
おっちゃん:“へえ、にいちゃん元気やなあ?”
僕:“え?にいちゃん?”
おっちゃん:“よっしゃ、料金タダにしたるわ”

というわけで、なんぼかは知りませんけど、自転車通行料おまけしてもらいました。。。
ピクッ!!!。。。。。おまけ?
小川先生あんなに頑張ったんですよ!少しくらいおまけしてくれたっていいじゃないですかぁ!

それはさておき、おっちゃんに“にいちゃん”と呼ばれて機嫌良くなって、元気も出てきたあとは、高野山でoookaさんと合流して、予定通りツーリングを楽しみました。
大門から南下し、湯川辻を経て、有田川に下りました。あんなに苦労して稼いだ標高をブレーキワイヤーが引きちぎれるかと思うような激坂で下らされました。下るのは別にええんですけど、何か凄く損した気分です。

2002年、奥高野_c0107075_19495766.jpg

(湯川辻近くの公園で、休憩中にoookaさんが撮ってくれはりました)


しばらくは有田川に沿って田園風景の中快走、ここまでの疲れも吹っ飛ぶ瞬間でおます。初夏の陽気に気持ちよすぎて気絶しそうになりながら走りました。こういうとき僕はカメラを絶対に出しません。。。。何でやろ?

そんな素敵な時間も終わりを告げることになります。井谷からは、室谷川沿いに高野龍神スカイラインに上ります。この道が強烈でした。。。井谷から13km程あるんですが、半分くらいまでは勾配は緩いです。で、谷を離れると一気に標高を上げます。もうちょっと遠慮とかないんか?という感じだったです。僕、舗装路で足が動かなくなって止まったことってそうそう無かったんですけど、この時はダンシングしようにももう足も腕も動きませんでした。。。。激坂の途中で止まってしまいましたわ。。。。データだけみると、辻堂とかの方がきついので、今やったら普通に上れるのかもしれんけど、この時はそれはそれは悶絶しました。。。
スカイラインに出ても、まだ100m程標高上げんとあかんのですね。これもイヤでしたわ。もうええわという感じです。
笹ノ茶屋峠を過ぎて、いよいよ林道に踏み込みます。はじめは滅茶苦茶きれいに舗装された道路ですが、舗装準備段階ダートを過ぎて、完全ダートに変貌します。
2002年、奥高野_c0107075_19483032.jpg

(まだまだきれいな舗装路でおます)


初めのうちは“やっと、ここに来れた”という喜びにも似た高揚感の中機嫌良く走っていたのですけど、どんどん荒れていく路面に比例するようにだんだんとイヤになってきました。下り基調はいいですけど、やっぱり尾根道ですからアップダウンもあります。ここをランドナーでクリアするには結構足使いますし、手元シフトと違いますからフロントまでシフトしてたら止まってしまいます。フロントはインナー固定。リアだけで何とかかんとか走り続けました。
気がつくと、僕のランちゃんのチェンステーは傷だらけになってしまいました。


2002年、奥高野_c0107075_19515891.jpg

今写真みると、王滝みたいです。そうやそうや、王滝って初めて行ったとき、どっかで出会った風景やと思ってたんです。ここやったんや。。。
ちなみに、oookaさんスローパンク。チューブ交換中です。



長い長いダートを抜け、ほんまにもうええわと思う頃、上湯川からの道に合流しました。。。道はまだダートでしたけど、ここまで凄まじい路面にいわされた身には舗装同然!
最後の八斗薪峠にアタックします。後から考えるとここも結構な勾配やったように思いますけど、この時は“これ登り切ったらもう登りは無いんや!”という感じで、上りましたわ。
たぶん、ここで僕のアホレナリンは大量放出されたんだろうなあ。。。。八斗薪峠を一気に登り切ってアホレナリンは急速に濃度を下げ、その結果僕の頭の中は真っ白になってしまいました。。。
峠から車のデポ地までは舗装路の下り。快感の一瞬のはずですが、覚えていることといえば、途中カモシカが前を長いこと走って逃げとおったなあ、ということと、日高川の水面がキラキラ輝いていた。ということだけです。でもやっぱり写真は撮ってませんねんね。。。。

何しか、僕らは無事龍神にゴールして、温泉入って高野龍神スカイラインでもって高野山にoookaさんをお送りしましたとさ。

oookaさん、また行きましょうね。
by tamz_ortho | 2009-02-17 19:59 | 壁紙な思い出