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前鬼川を遡る

今から1300年前に役小角つまり役行者によって始められた大峯奥駆修行。
峯中75靡(なびき)と呼ばれる修行場を周りながら、数日をかけ吉野から熊野までの山中を駆けめぐる修験道の修行。
その、ほぼ中間点に位置する29番目の靡が「前鬼」。。。。

「前鬼」。。。。
役行者に従っていた夫婦の鬼・・・前鬼と後鬼に子が生まれ「この地で修験者の世話をせよ」と役行者にいわれ、住みついてより1300年、未だに役行者との約束を守り、止まった時の中で、修験者の世話をし続けている・・・



なかなか、壮大な話やおませんか?

前から、妙に気になっていて、女房(当時彼女)とも車で探検しに行ったことがあります。当時は、それはそれは凄まじく落石のゴロゴロする舗装道で、雨模様の中行ったこともあってさすがにびびり入り、途中で引き返したっけ?

あれから、何年経つのか? ヒルクライム大台ヶ原のあとに行ったろうかなとか画策したこともありますが、“ロードであそこはちょっと路面状況もどうかなあ?”と思いつつ過ごしてきたわけで。。。。





木曜日は夕方から奈良の南の方で仕事。。。。思い立ったが吉日で、行ってみました。

朝、五時半出発(もちろん車に自転車積んでね。。。)
延々走り続け、8時過ぎ現地到着。
遠い!遠すぎる!
それでもここまで来たら行くしかない。
準備をしながら、帰りのことを考えてみる。。。
やっぱり温泉入って帰りたいので、そうなると、昼過ぎには車に戻ってこないといけない。。。。まあ、大丈夫か。。。。(本当はささっとこのエリアを走ったら、上北山起点にR169旧道~大台ヶ原DW~辻堂林道とかいう周回コースも画策してましたが、んなもん時間的に全く無理。。。。)
前鬼口バス停は結構広いので、ここに車おいて、走り始めます。フロントバックにはレンズ3本。カメラは背中に背たろう。

気温3℃!

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当然湖面から湯気上がってます。

前鬼まで、10キロはないと思ってはいたがはっきりと確認はしていない。ま、国道から林道を遡って、降りてくるだけの散策サイクなので、無理なら下ってくりゃあいいかと言う感じでした。
ぐぐっと、距離にして100mほど登らされますが、そこから道は平坦か平坦に限りなく近いアップダウンとなります。気持ちええ。。。。昔に比べると路面はかなりよくなっている。そりゃあそうだな。。。。それでも路面には、とがった石がゴロゴロしていて、アメサイドの38Bといえどまともに踏んだらトレッド切れるかも。。。。こぶしくらいの石もそこら中に落ちているので、路面から目は離せません。
それでも景色は見たいわけで、かなり紅葉も進んでいるので、上の方を見たり、忙しいです。う~ん。。。。大台ヶ原は先週で終わってたとか言う情報も聞いたけど、このあたりはまだまだという感じ。

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でも、上の方はまあまあ綺麗に色づいています。


カーブを曲がる度に現れる大きな沢。そこを流れ落ちる名もない滝に興奮します。
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このモミジが赤くなっていたら綺麗だろうなあ。


4キロほど進んだ頃か?(これもあとで判ったこと)道は急に勾配を増し始めました。まあ、覚悟はしていたけれども、重いランドナーには辛いなあ。。。。あっという間にフロントはインナーに落ち、いつものようにヘコヘコとペダルを回すことになるわけです。それでも写真撮るのに時々止まるので、これがちょうどいい休憩になります。

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日の当たる岩肌に、赤いツタが。。。うまく写ってない。。。。
ズーム!

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冬用ジャージに長袖インナーでは汗ばんでくる頃、不動七重の滝到着。ここまでは前述のように昔来たことがある。


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天気がよすぎて、コントラストが強すぎる!
げげげ!保護フィルターにPLフィルター着けたら広角側でけられてるやん!僕のPLフィルターだいぶん前のやつなので、結構厚みあるからなあ。。。。
でも効果はこんな感じ。。。。
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それにしても、山影の部分はかなり強い影になってしまう。逆に、山影の部分に露出を合わせると、日の当たる部分はしっかり白飛びしてしまう。。。。。

何枚か写真を撮って、先へ進みます。すぐに現れる前鬼トンネル。かなり急勾配のトンネルが3連発!非常にしんどいぞ。。。。1本目のトンネルは天井が異常に高くて、法面加工してあるものの、間違いなく素堀りトンネルの内面が崩落を繰り返した結果やと思われ、怖いぞ!
写真も撮らずに抜け出す!
2本目は漏水が多くて、背中のカメラが心配やぞ!勾配はきついままなので、カメラをかばう余裕もあまりなく、ドキドキしましたわ。3本目は妙に長い!探検ランプつけてててよかった〜〜〜〜
勾配は緩んでも一瞬で、インナーローでダンシングする時間が長い。。。。かなりの落差の不動七重の滝を登るので、当たり前と言えば当たり前なわけで、登り切ると、川がかなり近くなってくる。ホッと一息の瞬間です。

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異様に綺麗な水でありんす。。。。



それにしてもダイナミックレンジか日の当たる部分の白飛びがきついなあ。。。。。。APS-Cでもあかんか。。。。フルサイズ機か。。。。。5D Mark2。。。。。

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山肌の向こうに釈迦ヶ岳かな?が見えました。

それにしても、勾配はなんでかわらんのよ!もう足パンパンです。


もうイヤやなあと思った頃、林道終点(ではないが。。。)に到着。
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ここは前鬼へのハイキング道の起点になっています。上の方に不動三重の滝があるようで、そこへ行くにはこのハイキング道しかありません。この日も数台の車が止まっていました。大体の人は前鬼までハイキング道を歩いて、そこから奥駆道から釈迦ヶ岳に登って行かれるようです。
ハイキング道をちょっと探検にと思いましたが、この吊り橋、踏み板の割れているところがそこかしこにあって、かなり怖いです。僕は、高所恐怖症なので絶対無理です。
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この吊り橋の踏み板の裏にスズメバチが巣を作っていたそうです。怖い!


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何て綺麗なグラデーション。。。。。


足元の苔を開放で撮ると、妙にジオラマっぽいなあ。。。。
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この先も林道は続いていますが、ゲートが着いていて、一般車は入れないようになっています。ちょうど、工事の人がいらっしゃったので、
“前鬼まで行きたいんですけど、自転車入ってもいいですか?”
と聞くと、
“前鬼?行けるよ。行き止まりやで?”
と。。。
勾配はきついままです。。。。
ゲートを過ぎると、前鬼側の本流と離れて沢ぞいの道になります。本流沿いでも大概きついんのですけど、沢ぞいとなるとさらに。。。もう諦めました。。。


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木々の間に差し込む木漏れ日が優しいです。
インナーローのダンシングにも慣れた頃、さっきの工事のおじさんが居らっしゃる工事現場に着きました。法面工事してるみたいで、ようあんな高いとこ登るわ!
さっきのおじさんに“もうそこやで”と教えてもらって先に進むと、山の斜面に石積みが。。。おそらく、昔明治時代までは5つあったらしい、宿坊の名残かと思いきや、帰ってきて調べてみると違うみたい。。。。

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木々の間に、前鬼の小仲坊が見えてくると道の終わりはすぐそこでした。
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前鬼には、宿坊があって、トイレがあって、母屋かな?があって、お堂が一つあって。。。それで終わり。これが、現在の前鬼のすべてです。
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夫婦の鬼のうち、男の鬼が前鬼。
前鬼は斧を持って先頭を歩く。きっと道を切り開く為だろう。

女の鬼が後鬼。
後鬼は水瓶を持って後から歩く。

前鬼が地名として残り、後鬼は五鬼となり名字として残ったそうな。

二人の間に生まれた子は五人。
五人が、それぞれに宿坊を持って、名を名乗った。
五鬼助・五鬼上・五鬼継・五鬼童・五鬼熊で、それぞれの宿坊が
小仲坊・仲の坊・森本坊・不動坊・行者坊


明治より宿坊を閉めて移り住む家が出始めたそうで、今は五鬼助さんの小仲坊だけ。
明治までは1200年にわたり延々と引き継がれてきた事実に感動します。
登山者の方と暫くお話ししましたが、奥駆道って、大峯山脈の尾根道縦走道やと思ってたんですけど、そこから、ここ前鬼までいったん降りるようになっていて、前鬼の近くに行場があるそうです。ここで行をしてから再び奥駆するそうです。。。修験道は当たり前ですけど、厳しいのだ!!で、そのおっちゃん2人は奥駆け目指して登って行かれました。鎖場とかあるんちゃうの?高所恐怖症には絶対無理やわ!お気をつけて!

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また来ることがあるだろうか?500年後、1000年後も、この姿のまま残ってるんだろうか?




さ、もう時間は10時を回っています。颯爽と(?)下りますが、帰り道は同じ道でも行きしなと違って、また光線の入り具合も変わるので、景色は新鮮です。

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写真撮ったり、途中でお茶したりもしながら、ゆっくり下ってきました。



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今日のは“エスプレッソラテ”。最近はこういうのが出回っているので、助かります。

それにしても、前鬼川の水は信じられないほど綺麗です。
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前鬼3号トンネル。往路は止まったら二度とクリップ入りそうにないので、写真撮れなかったのです。
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2号トンネルと3号トンネル。

両方とも勾配はかなりのもの。自転車も前後輪とも、小石ではないほどの石をしっかり挟んでます。


不動七重の滝は、往路では影になってあまり綺麗に写らなかったのですけど、復路はばっちり。
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虹も架かってましたので、ズームアップ。
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ススキも輝いとるねえ。。。。
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ランちゃんも記念撮影
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車で来てたおっちゃんと、“もうちょっと赤くなってたら綺麗なのに。。。”というと、ここの滝の周りの木々は赤くならないのだそうで。。。。残念。。。
もうちょっと下に滝の案内看板があるんですが、そこから遊歩道が滝の下まで続いているそうです。う~ん。。。行ってみたいけど、目視しただけでかなりの距離があるぞ。。。。今日行くのは時間的に無理だなあ。。。。と諦める。。。
車に戻ったのは11時半頃か?3時間半ほどのお散歩するのに、アクセスするのに往復6時間近く。。。。やはり遠すぎる。今度来るなら車中泊計画で来ることにしよう。。。。

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帰りの温泉は、行ったこと無かった“下北山温泉きなりの湯”にしました。
とろりとした、なかなかの湯です。基本的には上北山温泉の泉質と似ている。浴槽の規模も上北山温泉と似ている。。。

1時過ぎに風呂を出る。時間は充分。行者環林道越えてみたらい渓谷経由でドライブしたろうかとも思いましたけど、平日とはいえ凄まじく混んでるかもしれないので、素直にR169を北上しましたとさ。。。。。

帰ってきて、カシミールで見てみると、ゲートから先は点線になっとるがな!何となくルート的には同じなので、トレースしてみると。。。。やっぱり10%越えてたんや。。。。足パンパンです。。。
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おわり
by tamz_ortho | 2010-11-06 13:01 | ケルビム